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2026/2/10
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260210 Zモニター-国債は返済不要 |
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「国債は返済不要」は暴論か? ─将来世代を貧困から救うための経済学— 前回は、“ 重要なのは、国債が増えたから危険なのではないという点です。問題だったのは、「国債は必ず将来世代の税金で返さなければならない」という前提が疑われないまま使われ続けてきたことでした。その前提のもとで、債務償還費が恒常的に歳出に計上され、財政は常に限界だという印象だけが強調されてきたのです。 しかし現実には、国債は借換債によって処理され、残高は減っていません。にもかかわらず、返済しているかのような見せ方が続いた結果、減税や投資といった選択肢は「無責任」として排除されてきました。これは、冷静な判断ではなく、恐怖を前提にした思考の結果です。”と書きました。 これから必要なのは、「返せるか、返せないか」という問いではありません。どのような支出が、今と将来の社会を豊かにするのかを考えることです。国債を“お化け”として恐れるのではなく、現実的な制約を見極めながら使いこなす。その視点を取り戻すことが、日本の財政議論を前に進める第一歩になります。 1.はじめに:「国の借金」に怯えるあなたへ伝えたい真実 あなたは最近、ニュースで「国の借金が過去最高を更新した」という報道を目にして、将来に漠然とした不安を感じていませんか? 「国民一人あたり約1,000万円の借金」という言葉を聞くたびに、「私たちの子供や孫の世代に、こんな重荷を背負わせていいのだろうか」と心を痛めているかもしれません。 しかし、もしその「将来世代にツケ(借金)を残さない」という善意こそが、実はこの30年間、日本を貧しくし続けてきた本当の原因だとしたら、あなたはどう思いますか?私たちは長年、「借金を減らすこと」に固執するあまり、もっと大切なものを失ってしまいました。それは、「経済の成長」と「豊かな社会基盤」です。政府が「節約」という名の緊縮財政を続けた結果、将来世代に残されたのは、健全な財政ではなく、老朽化したインフラと、世界での競争力を失った産業、そして上がらない賃金でした。つまり、私たちは「借金を残さない」代わりに、「貧困と衰退」を子供たちに残そうとしているのが現実なのです。 この記事では、多くのメディアや専門家が語ろうとしない「国債の真実」について、エコノミストの會田卓司氏の解説をもとに紐解いていきます。これは決して「無責任に借金を増やせ」という話ではありません。国債というツールを正しく使い、「強い経済」という本当の資産を次世代に手渡すための、希望のシナリオです。読み終える頃には、あなたの抱える「国の借金」に対する不安は解消され、日本の未来に対する景色がガラリと変わっているはずです。ぜひ、最後までお付き合いください。
2.問題の説明:なぜ私たちは豊かになれないのか? -「借金ゼロ」が招いた「貧困」のパラドックス 毎日一生懸命働いているのに、なぜ給料は一向に上がらないのでしょうか? なぜ、スーパーで数円単位の節約を重ねても、生活が楽になったと実感できないのでしょうか?その答えはシンプルで、かつ残酷なものです。 日本という国が、この30年間、「経済を成長させること」よりも「財政を健全にすること(借金を減らすこと)」を優先してきたからです。 「借金は悪だ」「無駄遣いを許すな」 こうした正義感あふれる声に押され、政府は公共事業を削減し、消費税を増税し、必死になって「国の家計簿」をきれいにしようとしてきました。 しかし、その努力の結果、何が起きたかを見てください。政府が支出を減らすということは、国内の市場に出回るお金の総量が減るということを意味します。 世の中にお金が回らなければ、企業の売上は伸びません。企業の売上が伸びなければ、当然、あなたの給料も上がりません。 給料が上がらないから、あなたは買い物を控えます。すると、ますます企業のモノが売れなくなります。 これが、日本経済を蝕み続けてきた「縮小均衡」の正体です。私たちは「国の借金を減らそう」と懸命に努力した結果、皮肉にも「国全体の稼ぐ力(供給能力)」を破壊し、私たち自身が貧しくなる道を選んでしまったのです。「将来世代に借金を残さない」そのスローガンは確かに美しい響きを持っています。しかし、そのために必要な未来への投資(インフラの更新、科学技術研究、人材育成)まで削ってしまった結果、残されたのは老朽化した危険なインフラと、世界での競争力を失った「安いニッポン」でした。借金は減った(あるいは増え方が鈍化した)かもしれませんが、それと引き換えに、私たちは「豊かな暮らし」そのものを失いつつあります。 果たしてこれが、本当にあなたが子供や孫に残したかった未来なのでしょうか?
3.誤解だらけの国債問題:税金での返済は不要? -メディアが伝えない「借換」の仕組み 「国の借金はいずれ、私たちや子供たちが税金で返さなければならない」 あなたは、そう信じ込まされていませんか?テレビや新聞で繰り返されるこの常識こそが、実は最大の誤解です。 會田卓司氏は、「国債は将来の税金で返済しているわけではない」と断言しています。 では、どうやって処理しているのでしょうか? 答えは非常にシンプルで、「借換(かりかえ)」という方法です。 国債の償還期限(返済日)が来たら、政府は現金で返すのではなく、新しく国債を発行して、そのお金で古い国債を償還します。つまり、借金を新しい借金に置き換えているだけなのです。「そんなの自転車操業じゃないか!」とあなたは怒るかもしれません。 しかし、人間には寿命がありますが、国家には寿命がありません。永続する国家にとって、この「借換」で債務を未来へ繰り延べ続けることは、世界中の政府が行っている「ごく普通の財政運営」なのです。 「借金を返し続けなくてもいいなら、お金の価値がなくなるのでは?」 鋭い指摘ですが、そこで重要になるのが「供給能力」というキーワードです。お金(通貨)の信用を支えているのは、政府の借金の少なさではありません。その国に、「お金を出せば、ちゃんとモノやサービスが買える」という生産能力(供給能力)があるかどうかです。 いくら借金がゼロでも、買うべきモノを作る工場や働く人がいなければ、お金はただの紙切れになり、ハイパーインフレになります。逆に言えば、日本国内に十分なモノを作る力(供給能力)がある限り、国債を発行しても通貨の信認は揺らがないのです。 しかし、この事実はあまり語られません。専門家や一部の官僚は知っていても、あえて国民には伝えない「情報の非対称性」が存在するからです。 あなたは、「借金を税金で返す」という間違った常識のために、本来なら受けることができたはずの豊かさを奪われてきたのかもしれません。
4.国民の不安と誤解:「政府も節約すべき」という常識が日本を弱体化させる理由 「家計が苦しい時は、お父さんの小遣いを減らして節約する。それなのに、なぜ借金まみれの政府は節約しないのか?」 あなたはニュースを見ながら、こんな風に怒りを感じたことはありませんか?その感覚は、生活者として非常にまっとうなものです。しかし、ここに日本経済を30年間停滞させてきた最大の落とし穴があります。 経済学には「合成の誤謬(ごびゅう)」という言葉があります。個人(ミクロ)にとって正しい行動が、全体(マクロ)にとっても正しいとは限らない、という意味です。 実は、国の財政には、家計とは全く逆の「誰かの赤字は、誰かの黒字」という鉄則があります。 どういうことでしょうか? 政府が国債を発行して「赤字」になり、そのお金を公共事業や給付金として支出すると、そのお金はどこへ行くと思いますか? そう、巡り巡って民間企業や私たち家計の懐に入り、私たちの「黒字(資産)」になるのです。 逆に、あなたが望むように政府が「節約」をして、借金を返済しようとするとどうなるでしょう。 政府は皆様から集めた税金を使って借金を返します。つまり、民間(あなた)の黒字を吸い上げて、政府の赤字を消すことになります。 結果として、政府が健全になればなるほど、私たち民間のお金は減り、貧しくなってしまうのです。 私たちはこれまで、「バラマキ批判」や「ムダの削減」に熱心になりすぎていました。 もちろん、無意味な浪費は避けるべきですが、政府がお金を使うこと自体を「悪」だと決めつけてはいけません。 あなたが良かれと思って叫んできた「政府も身を切る改革を!」というスローガンは、実は「私たちの給料を減らしてください!」と叫んでいるのと同じことだったのです。 このパラドックス(逆説)に気づかない限り、私たちはいつまでも「政府の節約」を称賛し、そ代償として自分たちの生活を苦しめ続けることになってしまいます。 今こそ、家計の常識を国の財政に当てはめるのをやめ、「政府の支出こそが、私たちの収入源である」という事実に目を向ける必要があります。
5.解決策としての積極財政:インフレを恐れず「未来への投資」に舵を切る時 「でも、政府がどんどんお金を使ったら、物価が上がって生活が苦しくなるのでは?」 あなたは今、そう心配したかもしれません。確かに、今の日本は輸入品の高騰による「悪いインフレ」に苦しんでいます。しかし、私たちが恐れるべきはインフレそのものではありません。「経済成長を伴わない物価高」です。 もし、政府が積極財政を行い、国内でモノやサービスが活発に売買されるようになれば、企業の利益が増え、あなたの給料も物価以上に上がる「良いインフレ」が実現します。 ここで重要なのが、国債発行で得たお金を何に使うか、です。 単なるバラマキではなく、「将来の供給能力(稼ぐ力)」を高める分野への投資にこそ使うべきです。 例えば、老朽化した道路や橋を直すインフラ投資、次世代エネルギーやAIなどの科学技術研究、そして何より、子供たちの教育や若者のスキルアップへの投資です。これらは「浪費」ではありません。 企業が銀行からお金を借りて新しい工場を建てるのと同じで、将来、日本全体がより多くの富を生み出すための「種まき」なのです。 この投資によって日本の供給能力が強化されれば、モノ不足による悪性インフレは防げますし、日本円の価値も守られます。 そして、これが「国債は返済不要」という言葉の真意につながります。 借金を無理やりゼロにする必要はありません。経済成長によってGDP(国の稼ぎ)を大きくし、借金の負担感を相対的に小さくしていけばいいのです。 「借金100万円で年収300万円の人」と、「借金200万円でも年収1,000万円の人」。どちらが豊かで、どちらが返済能力があるかは明白でしょう。私たちは「借金を減らす」ために縮こまるのではなく、「借金を活用して、年収(GDP)を増やす」という攻めの姿勢に転じるべき時が来ています。 それこそが、貧困化する日本を救い、次世代に希望ある社会を手渡す唯一の解決策なのです。
6. まとめ:借金への罪悪感を捨て、強い経済を次世代に手渡そう ここまで読んでいただき、ありがとうございます。おそらく、記事を読む前と今とでは、「国の借金」に対する景色が少し違って見えているのではないでしょうか。「借金を返さなければならない」という重圧は、実は私たちが勝手に背負い込んでいた幻想に過ぎませんでした。私たちが本当に背負わなければならない責任とは、帳簿上の数字をきれいにすることではなく、子供や孫たちが安全に、そして豊かに暮らせる「強い日本」を残してあげることです。ボロボロの橋やトンネル、競争力を失った産業、そして夢を持てない経済状況を残して、「でも、国の借金はゼロにしたよ」と胸を張れるでしょうか? それよりも、立派なインフラと世界をリードする科学技術、そして高い賃金で働ける環境を残し、「国債はたくさんあるけれど、それ以上に日本は稼ぐ力があるから大丈夫だ」と言える未来の方が、ずっと希望があるはずです。 では、明日からあなたに何ができるでしょうか?まずは、「ニュースを疑う視点」を持ってください。「国の借金が大変だ」という報道を見たら、「それは供給能力を無視していないか?」「誰かの黒字を奪う話ではないか?」と問いかけてみてください。 次に、「周りの人と話す」ことです。家族や友人との会話の中で、「国の借金って、実はこういう仕組みらしいよ」と話題にしてみてください。あなたのその小さな一言が、社会全体の空気を変えるきっかけになります。 そして最後に、「選挙で意思表示をする」ことです。 政治家の言葉に耳を傾けてください。「身を切る改革」や「節約」ばかりを叫ぶ候補者ではなく、「未来への投資」や「国力の強化」を語る候補者に注目してください。 「国債は返済不要」。この言葉は、無責任な放言ではなく、日本が再び成長するための「希望の合言葉」です。 罪悪感を捨て、自信を持って未来への投資を求めましょう。それが、今を生きる私たち大人の、一番の役割なのですから。
7.関連記事:経済と財政の真実をもっと深く知るために 今回の記事で「国債の常識」が覆されたあなたに、さらに踏み込んで知っていただきたいテーマを厳選しました。これらをあわせて読むことで、日本経済の全体像がよりクリアに見えてくるはずです。 1)消費税は本当に「社会保障」に使われている?増税の裏に隠された「穴埋め」の真実⭐️ 「消費税は全額、社会保障に使われます」。政府のこの言葉を信じていませんか?実は、消費税が増税された時期と、法人税が減税された時期は見事に重なっています。 この記事では、私たちの生活を圧迫する消費税が、実際には大企業の減税の穴埋めに使われている可能性や、消費税そのものが景気を冷え込ませ、結果として税収全体を減らしてしまうメカニズムについて詳しく解説します。 2)「安いニッポン」からの脱却:なぜデフレはインフレよりも恐ろしいのか?⭐️、 物価が安くなることは、生活者にとって嬉しいことだと思っていませんか?実は、その「安さ」こそが、あなたの給料が30年間上がらなかった最大の原因です。 「モノが安くなる=企業の利益が減る=給料が下がる」という負のスパイラル(デフレ)の恐怖と、そこから抜け出し、「物価も上がるが、それ以上に給料が上がる」好循環(良いインフレ)を作るための条件を、分かりやすく解き明かします。 3)話題の経済理論「MMT(現代貨幣理論)」とは? トンデモ理論と言われる理由と、その革新性⭐️ 今回の記事で触れた「国債は返済不要(借換でよい)」という考え方の理論的支柱となっているのが、このMMTです。 「借金をチャラにする魔法」などと批判されがちですが、実際には「お金はどうやって生まれるのか(信用創造)」や「税金の本当の役割(財源ではなく、景気の調整弁)」について、事実に基づいて説明しているに過ぎません。経済ニュースの見方が180度変わる、目からウロコの解説記事です。 以上です。 |
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